[気をつけて!] 猫用オヤツはリンの塊
今週の片側水腎症持ちの急性腎不全、1週間の経緯です。
みゅーには、右側の腎臓に水腎症という病気があります。それでもともと、腎臓用の療法食生活をしていました。
急に腎不全が進行した理由はまだわかりませんが(その検査をするよりも、まず急性腎不全を収める段階)、その途中で、何も食べないよりはよかろうと、「ちゅーる」を与えてしまいました。
腎臓が弱ってきている老齢猫の飼い主さん、もともと腎臓に何らかの病気を持ってる猫の飼い主さん、ちゅーるなどのオヤツ(副食)はリン濃度が高いものが多いそうです。どうか与えすぎないように気をつけてあげてください。
CREが9.7まで上昇した経緯をまとめておきました。
2017/3/18
am 5:30, 8:30 2回嘔吐しました。あれ?おかしいな?いつも吐くとしても食後すぐに未消化のものを吐くんだけど・・・・でも元気に遊んでるし・・・
2017/3/19
am 8:30 嘔吐。これはやっぱりおかしい。そう思って病院に行くと、まず血液検査で、腎臓関連の数値が跳ね上がっていることがわかりました。その時の数値はこちら。
今すぐ病院で点滴した方が良いと言われ、お昼から夕方まで静脈から点滴しました。
帰宅後再び嘔吐。
2017/3/20
夜中1回おしっこ、am6:00ごろおしっこ、am8:00ごろおしっこ、朝ごはんも食べ、尿も出ているので、左の腎臓の腎結石で緊急手術、ということは免れました。少し体も楽になったようなそぶり。そしてこの日は月曜日とはいえ祝日だったので、午前中に病院に行って皮下点滴。
と、ここまではまだ良かったのです。。
今まで腎臓の悪いみゅーちゃんのために、腎臓機能をサポートする療法食をあれこれ買い集め、食べさせ、人一倍気を使ってきたつもりだった私。この日、何を思ったのか、食べないでぐったりしているよりはいいんじゃないかと思い、なんとあの「ちゅーる」を買ってきてしまったんです。そして与えてしまった。 。裏書きを見ると、高カロリーなんです。それで、スープぽいし良いかもしれないと考えてしまったのです。
夕方からしんどそうながらも夕ご飯少々を食べ、20:00ごろ嘔吐、21:00お薬とスープをのみ、22:00また嘔吐、23:30嘔吐、1:30嘔吐。と夜中まで嘔吐を繰り返します。みゅーちゃんもぐったりして、本当にもうダメかと思いました。しかし、深夜診療に行って余計に体力を奪うよりは朝になるのを待って慣れた動物病院に行こうと、眠れず朝を待ちます。まさかちゅーるが悪いとも思いもせずに。
2017/3/21
早朝から動物病院に電話をし、留守番電話に状況を伝え残します。院長先生から折り返しお電話があり、朝イチで来てくださいと言われ、出勤前にみゅーを連れて動物病院へ。とにかく静脈からの点滴をしながらもう一度検査をしましょう。食道炎、膵臓の病気、多角的に調べてみますからと、勤務中お預けすることに。
そして、お昼頃です。獣医さんから電話がかかってきまして、「腎臓の数値がさらに悪くなっています。クレアチニンが前回6.5、10いくと危ないんですが、これが9.7にまで上がってしまっています。とにかく夕方まで継続して静脈点滴しますから。他の病気の可能性は否定されています。」と。
いただいた検査の結果です。どれだけ正常値から外れているかご覧下さい。特にクレアチニン(CRE)とリンです。
基準値 | 2015/5/30 | 6/26 | 9/13 | 12/1 | 2016/1/21 | 3/25 | 5/5 | 8/20 | 11/30 | 12/24 | 2017/3/19 | 3/21 | |
BUN | 17 - 32.8 mg/dl | 40 | 28 | 25 | 6 | 23 | 25 | 25 | 23 | 25 | 25 | 52 | 87 |
CRE | 0.8 - 2.4 mg/dl | 3.4 | 2.2 | 1.9 | 1.1 | 2.5 | 2.4 | 2.3 | 2.4 | 2.2 | 2.4 | 6.2 | 9.7 |
リン | 3.1 - 7.5 mg/dl | 5.0 | 5.0 | 4.3 | 3.2 | 5.0 | 6.0 | 5.6 | 4.5 | 5.1 | 5.4 | 6.5 | 12 |
その日は、外国人研究者の人が1週間滞在する予定の初日で、みんなでランチに行ったんですが全く何を話していても英語が頭に入ってこない。話が右から左。書かねばならない報告書も3行書いては一時停止。なんどもトイレに行って泣きました。。
夕方、定時退社で獣医さんにお迎えに行き話を聞くと、リンも跳ね上がっていると言われ、そこでやっとハッとするのです。
「おやつをあげてしまいました。。。」
「おやつはリンの塊みたいなもので、とても高濃度で入っています。あげてはいけません。」
そんなこと、百も承知で分かっていたはずなのに・・・何も食べなくなったみゅーちゃんを前に、とにかく何か食べてもらいたくてつい買ってきてしまった・・・本当にごめん。みゅー。私のせいだ。。。ごめん。。。
帰宅しても食欲増進剤で鳴き続けるみゅー。苦しそうに興奮気味に泣き続け、何度もご飯を食べに行っては戻ってくる姿が、申し訳なくて申し訳なくて・・・。
抱っこしてもいつものようには落ち着かず、
洋服の中に入れている時だけ、しばらく静かにしていました。
しばらくは、毎日、できれば皮下点滴ではなく即効性のある静脈点滴をしたい。最低でも5時間かかるし、家で一人ぼっちにするのは危険な状態ということで、数日間、毎日朝預けて夕方迎えに行くことにします。
2017/3/22
朝起きるとオシッコの痕跡あり。かわいそうに。。。もともとやせっぽちだった身体がさらに痩せて顔もげっそりです。
獣医さんで1日点滴し、体重は2.84kg。100gもへりました。この日も食欲増進剤で夜も興奮状態であまり寝てない様子。お昼間獣医さんでも眠れてないだろうし、眠くてしんどくてどうしようもない感じに。
夜、やっとうちの人が海外出張から帰ってきました。。。ホッとして私も寝不足だったのでこの日はあっという間に眠ってしまいました。。
2017/3/23
朝は比較的元気そうにします。
動物病院に行く前、車の中で切ない声でいきたくないって鳴いています。ごめんよ。。でも頑張って行ってきてほしいのよ、って説明をして連れて行きます。
朝、お預けするときに、夜、家でも眠れていないことを説明し、食欲増進剤は控えていただくことに。それから、ダンボール箱などで安心できるみゅーが好きな、巣穴っぽい環境をケージの中に作っていただけるようにお願いしました。
夕方お迎えに行くと、若い先生が「みゅーちゃん、今日は眠れていました。」といって、動物病院で臨時に作ってもらったみゅー用ダンボールと、その中で眠ってるみゅーの写真を見せてくださいました。よかった・・・眠れてる。。。そしてご飯も食べることができているようです。動物病院で体重は2.92kg。少し戻りました。
聞くと、いろいろ工夫をしていろんなダンボールをケージの中に置いてみて、入るかどうかを試してくださったそうな。そして完成していたダンボールのお部屋は、まさにみゅーが大好きそうなものでした!たった数時間で、みゅーの好みにたどり着ける動物病院のスタッフの人たちすごい!
帰宅すると、まだまだしんどそうだし、おもちゃには一切反応もしないけれど、すこーしだけマシなような?
そして、ほんの少し、血液検査の結果が良くなりました。
基準値 | 2015/5/30 | 6/26 | 9/13 | 12/1 | 2016/1/21 | 3/25 | 5/5 | 8/20 | 11/30 | 12/24 | 2017/3/19 | 3/21 | 3/23 | |
BUN | 17 - 32.8 mg/dl | 40 | 28 | 25 | 6 | 23 | 25 | 25 | 23 | 25 | 25 | 52 | 87 | 97 |
CRE | 0.8 - 2.4 mg/dl | 3.4 | 2.2 | 1.9 | 1.1 | 2.5 | 2.4 | 2.3 | 2.4 | 2.2 | 2.4 | 6.2 | 9.7 | 7.2 |
リン | 3.1 - 7.5 mg/dl | 5.0 | 5.0 | 4.3 | 3.2 | 5.0 | 6.0 | 5.6 | 4.5 | 5.1 | 5.4 | 6.5 | 12.0 | 7.5 |
獣医さんいわく、BUNよりCREとリンが重要だからこの二つが下がっていればとにかく今は良いとしますとのこと。BUNははやり食事内容に影響されるようで、この間、療法食を食べていない(普通の総合栄養食か一般食)ためだと思われます。
2017/3/24
金曜日も朝から動物病院です。できれば通院して預けての静脈点滴は今日で終わらせたい。病院の方も、土日は家で皮下点滴で診てあげてみませんか?とのことで、皮下点滴についてのレクチャーを受けて来ました。
実験でシリンジはよく使うし、注射針にも抵抗がない私はなんかできる気がしてふんふんと話を聞いてきました。むしろ、注射針の再利用に伴う感染症とかのが気になるような次第。だって抵抗力落ちてるだろうし。
この日、帰宅したみゅーちゃんは久しぶりにコタツのなかで手足を伸ばしました。ここんとこ、家に帰っても香箱くんでちっこく丸まってるような状態だったので、少しはリラックスできる状態になったのかな?なんて楽観を。
というわけで、土曜日は朝起きたら、初めての皮下点滴です。
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