急性腎不全(BUN:130,CRE:12)からの1ヶ月


急性腎不全から、あっという間に1ヶ月が経過しました。本当に生きていてくれてよかった。こんなにみゅーがかわいいなんて、こんなにみゅーが私たちにとってなくてはならない家族になっていたなんて、当たり前の毎日がこんなに大切だなんて、当たり前のことを気づかせてくれたのでした。

以前もこの記事で書いたんだけど、回復期のことを含めて改めてこの1ヶ月をまとめてみようかなと思います。どこかの急性腎不全の猫とその飼い主さんの役に立ちますように、と願いを込めて。

まずは初めて「急性腎不全状態です」 と言われた日からの血液検査の結果の、回復期まで含めたプロットです。今日の値を追加しました。みゅーは、もともと2年近くにわたって右腎の水腎症のために腎臓関係の数値が高かったので療法食生活をしてきました。そこに今回、左腎の腎結石→詰まって急性腎不全→尿管に入って無尿状態→突然の解放、という流れでした。

はじめの急性期も、本当に嘔吐がひどくて全部吐いちゃった1日を除いて毎日フォルテコールは飲み続けていました。

*急性腎不全状態になる3ヶ月ほど前
2016年12月末ごろの血液検査の結果は正常でした。

*急性腎不全状態になる2ヶ月ほど前から
遊ぶ量が減ってきていました。でもおもちゃが飽きたのかなー?新しいおもちゃ買ってあげなきゃなぁ、と思う程度の減り方でした。

*急性腎不全になる1週間前
ご飯を食べた直後にゲロっと吐くことの多い猫でしたが、吐いても1日1回だけでした。それが1週間前に1日に2度吐きました。様子を見て悪くなりそうだったら病院に行こうと思っていましたがその後の1週間は特に変化なしでした。ただ、なんとなくやけに甘えん坊だったような。



*前日 2017/3/18
ある朝、早朝5:30に1回消化中のご飯を、8:30にもう一度胃液ぽいのを吐きました。あれ?先週も2回吐いた日があったし何か調子が悪いのかな?と思うも、吐いた直後も食欲がありました。そしてこの日も様子見。
 

*当日  2017/3/19
翌朝、また吐きました。これはもうやっぱりおかしい、と確信して動物病院へ行きました。血液検査の結果、12月まで維持できていたBUNやCRE、リンなどの腎臓の健全性を示す関係の値が急上昇していました。エコーで左腎に結石が見え、結石が詰まって尿が出ない状態だと緊急手術が必要かもしれない。あるいは腎不全が急速に進んで腎臓が機能していないかと言われ、急性腎不全状態なのでとにかく静脈点滴を今すぐ開始しましょうと言われ、そのまま夕方までお預け。状況(食欲や尿が出るかなど)によっては入院しましょうと言われる。 利尿剤、吐きどめ、食欲増進剤と静脈点滴で、尿が出て食欲があり、一旦帰宅するもまた嘔吐。

*2日目 2017/3/20
食欲があったので、病院に行くも、皮下点滴だけにして帰宅しました。しかし夜になって激しくなんども嘔吐。とてもしんどそうで辛そうで見てはいられないレベルでした。外科的な治療は今の数値では難しく、さらに、みゅーの場合は結石が明瞭に見えないので開腹したところで結石かどうかがわからない可能性もあると言われる。

*3日目 2017/3/21
朝から病院へ。獣医さんで1日静脈点滴。食欲あり。尿は出ていたのでなんとか下がらないかと血液検査をするも、CREが9.2まで上昇。とにかく静脈点滴を頑張りましょうと言われる。

*4−6日目 2017/3/22、23、24
獣医さんで1日静脈点滴。23日の血液検査の結果ではBUNはまた大きく上昇するもCREが少し下がって良い傾向と言われる。この間も、みゅーの場合はなんだかんだと食欲がありました。吐きどめを時々投与されているせいか、吐くことは2日目以降はありませんでした。

*7−8日目 2017/3/25、26
状況が少し落ち着いてきたので自宅で皮下点滴にしましょうと言われ、2日間皮下点滴朝50ml、夜50mlがんばりました。しかし、呼吸が苦しそうに。
 

*9日目 2017/3/27
朝から再び動物病院へ。獣医さんで1日静脈点滴。血液検査をしてもらうと、さらに数値が悪化していてCRE>=10で危険領域と言われた値があっさり10を超えて11.2へ。しんどそうだけど尿は出ている。表情は決して死にそうにない感じなんだけど、やはりとてもしんどそう。それでもゴロゴロと喉を鳴らしたり甘えてきたりしてくれる謎の状況でした。

*10日目 2017/3/28
獣医さんで1日静脈点滴。再び血液検査の結果、さらに悪化。この1ヶ月の最高値であるBUN:130、CRE:12を記録。治療をしているのに悪化して行く値に呆然としてしまい、ここから先は生命力を信じるしかない世界であることを、獣医さんの言葉尻から感じる。一方で、本人はしんどそうながらも、死なないって顔をしている。それを言うと、獣医さんも「そうなんです。動物病院で点滴してても元気そうにしていて、だから僕らも諦めていません。」と言われる。そして何よりうちのひとがとても前向きで諦めてない家に帰るとキャットタワーに登り、「病気、治らないの?」って聞いたら「なおるーーー」って聞こえる声で鳴きながらキャットタワーを降りてきて笑わせてくれた。私も諦めないようにしようと思う。

*11ー12日目 2017/3/29、30
治ると信じて獣医さんで1日静脈点滴を継続。少しずつ夜、家で動き回るようになる。久しぶりにウンチが。食べてはいたけれども食べる量が少なかったので、ずっと出ていませんでした。吸着剤やお薬の投与など、嫌がることは全部病院でやりますから、家ではご飯を食べさせることに注力してくださいと言われ頑張る。
 
*13日目  2017/3/31
全ての値が少しだけ下がる。CREは 7.5に低下。値はまだまだ高いけれども、致死レベルから、末期の腎不全のレベルになったと言われる。しかし今度は貧血を示す数値が急激に悪化して、貧血の治療を開始。腎臓では造血ホルモンが作られており、腎機能が低下すると極度の貧血が起こるそうです。このホルモン類似薬を注射して、造血を促す鉄分などをサプリで投与するという治療です。このため、家でも吸着剤のほかに貧血対策のサプリを朝晩2回飲ませはじめました。貧血は、腎機能が回復して、ご飯をちゃんと食べてくれれば、そのうち良くなりますから、良くなるまでの間だけです、と言われる。こういう段階では貧血が起こるだろうことを予期して、貧血の検査までしてくれた獣医さんに感謝です。

*14ー17日目 2017/4/1ー4/4
家で皮下点滴(120ml程度)と、動物病院で静脈点滴を1日おきにして、 自宅で皮下点滴を2日連続でがんばる。

*18日目  2017/4/5
獣医さんで1日静脈点滴。良くなってきてますね、と言われる。昼間動物病院でたくさん食べたが、夜は食欲なし。

*19日目   2017/4/6
朝、家で皮下点滴(50ml)。朝、食欲なし、元気なし。昨晩からおしっこ少ない?夜になってもおしっこ出ず。食欲なし。吐き気あり。元気なし。 狭くて暗いところへ行こうとする。後になって振り返ると、猫が本当に体調が悪い時はやっぱりそういう行動を取るんだなぁと。あれは本当にみゅー自身が生命の危機を感じていたのかもしれないなぁと思うのでした。

*20日目 2017/4/7
日付が変わってすぐ嘔吐(胃液)。様子がかなりしんどそうで、朝まで待つのはあまりにも心配だったので夜間診療に電話で相談してみると、尿毒症だと危ないと言われ、オシッコが膀胱まできているかだけでも見てもらおうと深夜に診療へ向かう。膀胱におしっこがなく、皮下点滴で入れた液もそのまま皮下に残っている様子。これまでの経緯から、腎臓機能の急激な低下を疑われる。

今思えば、この時点がいちばんの生命の危機でした。後の検査結果から、腎臓にあった結石が尿管に落ちて尿管を閉塞。そして尿が出なくなって急激な尿毒症になったのでした。これで尿が出なければこのままもうダメ・・・という状況に。カリウム値が高いと急に心停止することもあると言われ、呆然。夜間診療では、入院させても、本当にお別れになる可能性もあると言われ、それを避けるために、利尿剤と吐きどめだけ投与して泣きながら帰宅。

朝、かかりつけ動物病院へ電話してる最中から、尿が突然20分おきに何度も出る。そしてかかりつけ動物病院へ。血液検査は前回と大きく変化なし。オシッコが出たとたんに食欲あり。1日静脈点滴してもらうことに。

尿がたった1日でなかっただけで本当に死にかけちゃうなんて・・・

*21日目 2017/4/8
朝、尿が出すぎて脱水状態のように。家で皮下点滴。獣医さんから心配のお電話をいただく。
 

*22日目 2017/4/9
獣医さんで1日静脈点滴。少し元気そうに。

*23日目 2017/4/10
獣医さんに行くも、元気そうなので皮下点滴で返される。笑 (4月は動物病院は狂犬病の予防接種で祭り状態なのです。)

*24日目 2017/4/11
獣医さんで1日静脈点滴。元気そう。体力回復と、貧血回復、そして吐き気が出ない程度に様子を見ながら通院や点滴を調整しはじめるフェーズに。急性腎不全の回復期は水分が多く出るとの人間の医療情報を見て、自宅でも皮下点滴を多めに。100ml以上/day。

*25日目 2017/4/12
やけに元気そう。見向きもしなかったおもちゃで遊ぶように。
 

*26日目 2017/4/13
元気そう。 獣医さんで1日静脈点滴。血液検査をしてもらうと昨年の12月の数値程度まで下がって、ほぼ元に戻っている状態に。ただし、食事は療法食ではないし、吸着剤もしてるし点滴もしているので、これらを減らしてどの程度変化があるかを慎重に見て行くフェーズに。

*27ー29日目 2017/4/14-16
2日間は家で皮下点滴(100ml)、もう1日は獣医さんで静脈点滴。
 

*30ー32日目 2017/4/17-15
家での皮下点滴を減らしてみる。1日50ml−100mlになるように、朝だけ50ml入れたり、どちらかを少なくしたり。はじめて3日連続で獣医さんに行かずに頑張る。

*33日目 2017/4/20
獣医さんで1日静脈点滴。血液検査をしてもらうと誤差の範囲内かな?という範囲の変動で、特に問題なし。貧血のサプリは継続、吸着剤と皮下点滴は減らす方針に。でも人間の方が不安で減らせないというw 日によっての体調や様子の変化もまだ大きいけれども、元気そうなことが増えてきた。
 

*34日目以降 2017/4/21ー29
この辺りから、体調の変化で食欲の上下はあるものの、徐々に遊んだりする時間が伸びたりするようになってきました。
4/21 70ml
4/22 110ml
4/23 50ml
4/24 85ml
4/25 80ml
4/26 25ml
4/27 60ml
4/28 50ml
4/29 60ml
こんな感じで皮下点滴をして、朝晩の吸着剤と貧血サプリ、フォルテコールはずっと続けてきまして、今日(2017/4/29)の血液検査でも大きな変化はなかったので、吸着剤と貧血サプリは基本やめてしまい、点滴もさらに半分に減らしましょうとのこと。急性腎不全から42日目が今日でありました。

長い1ヶ月であった・・・

4/7のあたりの尿閉塞がなければ、もう少し早く回復したかもしれませんね。

で、昨晩、おしっこに膀胱炎のように何度もトイレに行ったけれども、検査すると尿にも細菌などもありませんでした。もしかして、最後に膀胱まで来ていた結石が尿道に詰まって出て行ったのかな?でも私は、みゅーのトイレで結晶や結石のたぐいは見つけられませんでした。

結石が原因の場合は、その結石の行方をしっかりエコーやレントゲンで映る場合はレントゲンでも追いかけるのが重要と思いました。みゅーちゃんの場合は、呆然自失な飼い主よりも常に冷静な獣医さんたちがしっかりとエコーで追いかけ続けてくれました。ただ、レントゲンに映らないレベルだったので、結局は行方不明になりましたが、獣医さんの見立てでは、膀胱にも腎臓にも無いので、もう流れで出て行ったんじゃないかってことでした。 みゅーちゃんを生命の危機に陥れた結石は、結局のところ行方不明です。でも、もう2度と来ませんように。

そんなこんなの長い急性腎不全からの復帰でした。結石が原因の場合は、おしっこの閉塞さえ解消されれば、きっとなんとかなります。まだまだ続くけれども、とりあえずここまでの回復の道のりが、これから急性腎不全になってしまい呆然自失などこかの猫さんと飼い主さんの役に立ちますように、したためます。


2017/4/29

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